「DeFiにCompound(コンパウンド)があるけど、何ができるDeFiなの?特徴や始め方を教えてほしい」と悩む方も多いでしょう。
ConpoundはDeFiの1つで、仮想通貨の貸し借りができるプラットフォームです。
ただ、Defiは全て金融庁の認可を取っておらず、基本的な仮想通貨投資よりハイリスクハイリターンな運用をする場所となっています。
Compoundを始めDeFiを利用する際は失っても良い金額で運用しましょう。
- Compoundは管理者不在の分散型レンディングサービス
- 利用することで利益が得られる
- 独自トークンであるCOMPが無料でもらえる
リスクの範囲内で行えば十分よい利回り収入を得られるため、無駄に高いリスクを背負わないためにも本記事でCompoundの特徴を理解していきましょう。
Compound(コンパウンド)とは?

Compoundとは2018年にローンチしたレンディングサービスで、仮想通貨をユーザー同士で貸し借りすることで、借りる側は仮想通貨の運用資金を増やせ、貸す側は利回り収入を得られます。
主にイーサリアムを初めとした仮想通貨のレンディングサービスを提供しており、貸し手と借り手をスマートコントラクトの技術を使って結びつけています。
- 管理者のいないレンディングサービス(分散型金融)を提供
- 流動性を提供することで、金利収入を得ることができる
- ガバナンストークンである「comp」を獲得できる
また、利用実績に応じてガバナンストークンであるCOMPを獲得することができるため、COMPの価格差益を狙っている方が次々とCompoundを利用しています。
Compound(コンパウンド)の特徴3選
それでは具体的なCompound(コンパウンド)の特徴について詳しく見ていきましょう。
- 主要分散型取引所の1つ
- レンディングサービスの利用で収益を狙える
- ガバナンストークン「COMP」を獲得できる
1つずつ解説していきます。
主要分散型取引所の1つ
Compoundはイーサリアム上で稼働している分散型取引所の1つで、ユーザー同士で仮想通貨の貸し借りをすることができるレンディングプラットフォームです。
普通の仮想通貨取引所はユーザー同士で仮想通貨を売買する場ですが、Compoundは貸し借りをする場のため、金利が発生します。
- 借りる人:利息を払う
- 貸す人:金利を受け取る
中央集権型の取引所とは異なり管理者がいないため、貸し借りはスマートコントラクト(契約の自動化)によって行われます。
そのため、迅速な手続きと低い手数料での取引を実現することが可能です。
また、借りた側が返済をしないというリスクが起きないように、借りる額の150%を担保にしなければいけません。
過剰担保のシステムにすることで借りる側も貸す側も公平な取引が行えます。
レンディングの利用で利回り収入を得られる
Compoundで仮想通貨を貸し出せば、法定通貨を銀行に預けたときよりも高い金利が得られます。
Compoundで取引がされている主要通貨とAPY(年利)をまとめた表を紹介します。
通貨名 | APY |
---|---|
DAI | 6.87% |
WBTC | 0.20% |
USDC | 5.62% |
ETH | 0.24% |
USDT | 3.42% |
UNI | 1.21% |
ZRX | 0.87% |
通貨によってAPYが異なりますが、高いもので6%以上のAPYを提供している通貨もあり、100万円貸し出せば年間6万円の不労所得が手に入ります。
仮想通貨の価格変動リスクが存在しますが、ステーブルコインを貸し出せばほぼ価格変動しないため、安全性が高まります。
そして、ステーブルコインでもUSTのようなアルゴリズム型だとTerraのように崩壊する恐れがあるので、法定通貨型の安定性が高い通貨にしましょう。
通貨の値上がりによる利益が得られませんが、純粋に年利のみで収益を上げたいという方にはおすすめです。
このようにCompoundで持っている仮想通貨をレンディングすることで、利益を狙うことができるのです。
ガバナンストークンである「COMP」を獲得できる
Compoundでは貸し借りをたくさんすることで、「COMP」というガバナンストークンを獲得することができます。
COMPはCompoundで何かを決定するときに行われる投票の役割があり、COMPを持っていれば持っているほどCompoundの運営に携わることができます。
COMPは利益や利息の額によって獲得できる量が決まるため、COMPを多く獲得したいユーザーは、貸し借りできる仮想通貨の中でも利益率が高いものを選ぶ必要があります。
COMPは元々投票に使われるものでしたが、海外の大手仮想通貨取引所であるBinanceなどに上場し、DeFi通貨の中でも大高騰を起こしました。
もちろん仮想通貨は上場後に一時的に高騰する傾向がありますが、上場直後、COMPは269ドルになり、2020年9月1日には一時272ドルまで上がるなど価値が高まっています。
このCOMPを手に入れるためにCompoundの利用者が激増したことで、CompoundはDeFiの人気となり、COMPの人気も高まりました。
ガバナンストークン「COMP」の過去の価格動向
Compoundは取引スタート時は78ドルでしたが、2020年6月22日に大手仮想通貨取引所であるCoinbaseに上場したことで、336ドルまで高騰しました。
その後2021年2月6日には最高値である535ドルを記録しています。
COMPの価格は仮想通貨取引所での取引量だけでなくCompoundの利用者数の増加によって左右されるため、これからCompoundの利用者数が増えて貸し借りが活発に行われれば価格がさらに伸びる可能性もあるでしょう。
COMPの価格が伸びればCompoundの開発チームは大金を手にでき、それを使ってさらにサービスの改善が行えます。
主要通貨のAPYは落ち着いてきている印象がありますが、ボラティリティの激しい通貨の場合は未だにAPY20%〜30%で提供されているものもあります。
ただ、ボラティリティが高いとその分運用するリスクも高まります。目先の利回りだけにとらわれて高リスクを取らないようにしましょう。
基本的にはステーブルコインを預けて適度な利回り収入を得るので十分です。
Compound(コンパウンド)の年利はどれくらい?
Compoundで提供されている主要通貨のAPYについて詳しく解説をしていきます。
- Supply APY:資金をプールした時に得られる年利
- Borrow APY:資金を借りた時に発生する年利
資金を預けて収益を得たいという方は、Supply APYを参考にして頂き、仮想通貨を借りたいという方はBorrow APYを参考にして頂ければと思います。
一般的にステーブルコインの利率は低く、ボラテリティの高い通貨に関しては利率が高く設定されています。
将来的に長く保有する通貨があるという方は、暴落しても売却しなければいけない心配がないので、DeFiに預けて金利収益を得た方がお得になるでしょう。
ただし、DeFiは最近主流になり始めた金融システムです。国による規制や重大なバグ等で資金が引き出せなくなるリスクがゼロではありません。
Compound(コンパウンド)の始め方3ステップ
それでは次にCompoundの実際に始め方について開設をしていきます。
- 国内取引所で口座開設を行う
- イーサリアムウォレットを作成する
- 購入したイーサリアムをウォレットへ送金し、Compoundと連携する
1つずつ解説していきます。
国内取引所で口座開設を行う
Compoundを始めるにはまず、国内取引所で口座開設を行う必要があります。
イーサリアムウォレットにETHを送金する必要があるため、ETHを取り扱っている取引所の口座を開設します。
- コインチェック
- DMM Bitcoin
- ビットフライヤー
- GMOコイン
口座開設はメールアドレスのみで行うことができますが、仮想通貨の購入は本人確認書類のアップロードが必須となりますので、手元に免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類を用意しましょう。
イーサリアムウォレットを作成する
仮想通貨取引所で口座開設を行い、ETHを購入したらイーサリアムウォレットを作成します。
ウォレットとは仮想通貨を入れるお財布のようなもので、複数のイーサリアムウォレットが存在します。
初心者の方は情報が充実しているメタマスクを使うのがおすすめです。
メタマスクの追加についてはメタマスクのインストールページにて追加可能です。
Google Chromeに追加した後はウォレットの設定を行い、ログインしてウォレットを起動させましょう。
基本的に作成したメタマスクを利用してDeFiを利用する必要があり、メタマスクのパスワードなどは厳重に管理する必要があります。
購入したイーサリアムをウォレットへ送金し、Compoundと連携する
仮想通貨取引所で購入したETHをメタマスクに送金し、Compoundと連携を行うとCompoundを始められます。
ウォレットに表示されている「イーサリアムの受け取り用のアドレス」をコピーし、国内取引所の送金ページに貼り付けて送金を完了させてください。
- 国内の取引所でETHを購入する
- 購入したETHをメタマスクへ送金
- メタマスクとCompoundを連携させる
その後、Compoundを開き、「APP」を選びます。
そうすると、自動でメタマスクが表示されるため、チェックボックスにチェックを入れ、「Connect」をクリックします。
これで連携が完了です。
Compound(コンパウンド)での貸し出し方法は簡単
Compoundとメタマスクの連携が済んだら実際に貸し出してみましょう。
貸し出したい通貨を選択後、有効化(Enable)し、レンディングを始められます。
預け入れた通貨は算出されたAPYに基づき付与が開始されます。
好きなタイミングで貸し出しを止めることができるので、リスクを感じたり売却したくなったりしたタイミングで資金を引き出しましょう。
Compound(コンパウンド)での借り入れ方法
Compoundを通した借入の方法について解説をしていきます。
「Repay(返済)」と「Borrow(借入)」があり、希望の数量を入れて借入を開始しましょう。
借り入れを行う金額の1.5倍の資金がデポジット(預り金)されていれば、借り入れを継続できます。
上記の計算式で常にプラスであれば借り入れを継続することができます。マイナスになっていれば借り入れを返済するかデポジットを増やすことで継続することができます。
ただ、Compoundで借りていた仮想通貨が暴落して価格が落ちれば自動精算されて損切りすることになると覚えておきましょう。
Compound(コンパウンド)を利用する際の注意点3つ
次にCompoundを利用する際の注意点を詳しくまとめていきます。
- 貸し出し中は資金がロックされてしまう
- 貸し出し資金の価格変動やガバナンストークンの価格変動リスクがある
- Defiは規制がまだされていないため、今後の政府の動きには注意が必要
1つずつ解説していきます。
貸し出し中は資金ロックがある
仮想通貨を貸し出しているときは資金がロックされてしまうため、自由に移動できません。
貸し出している状態のため、その資金が手元にない状態です。ロックされてしまうため資金の流動性が下がってしまいます。
いつでも資金ロックは解消することができますが、短期間のレンディングではまとまった資金がないと収益をあげられないことに注意しましょう。
貸出資金の価格変動やガバナンストークンの価格変動リスクがある
貸し出した資金やCOMPが価格変動により暴落してしまうリスクがあります。
価格変動により暴落してしまうと、想定していたよりも金利が得られなくなってしまったり、仮想通貨の価値が下がってしまうい損をしてしまうリスクがあるのです。
Defiが今後の政府に規制される可能性がある
Defiは日本国内ではまだ規制がされていないため、今後政府の動きによっては、日本国内でDefiが利用できなくなってしまうリスクがあります。
Defiが使えなくなると、当然Compoundも使えなくなってしまう可能性がありますので金融庁の情報は常にチェックしていきましょう。
実際アメリカではDeFiなどの規制草案が徐々にできつつあり、健全な市場ができるという側面では規制が必要ですが、以前より大きな利回りを獲得できなくなるなどのデメリットもあります。
Compound(コンパウンド)は元祖DeFi
今回はCompound(コンパウンド)の仕組みや始め方について解説をしていきました。
利用する方はDeFiのリスクを把握したうえでリスクの範囲内で運用しましょう。
- Compoundを利用すると金利収益を狙える
- Compoundを利用するには国内仮想通貨取引所の開設が必要
- メタマスクを連携し、ETHを送金することできる
- 価格変動や規制によって思わぬリスクを背負う可能性は0ではない
実際に提供されている金利は他の金融商品と比較しても非常に高く、世界中の個人投資家のお金がストックされ続けています。
そのため、日本人でも国内の仮想通貨取引所さえあれば、誰でも金利収入を得ることができるのが特徴です。
DeFiを始めるにはイーサリアムが必要になりますので、コインチェックで購入してみるのがおすすめです。
ただし、金融庁から認可されていないサービスであるということと、相場の変動によりロックした資金の評価額が落ちる可能性があるという点に注意してください。
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