イーサリアム(ETH)の今後の将来性は?専門家の予想を基に辛口解説

イーサリアム-今後 仮想通貨

「イーサリアムに投資したいけど、今後の将来性は明るいのかな?」「アップデートのThe Mergeが行われたけど、2022年以降は価格上昇していくのかな?」と悩む人も多いでしょう。

イーサリアムは2022年9月に大型アップデートが行われ、アップデート後は発行枚数より焼却枚数の方が多くなるため価格が上昇しやすくなるという予想が多くみられています。

しかし、本当に価格上昇すると思いますか?本記事では、暗号資産企業に勤めて相場分析をしているプロの予想を基に、今後の将来性を解説します。

本記事の内容
  • イーサリアムの今後は明るい?
  • 大型アップデートによって機能面は向上している
  • イーサリアムの価格を専門家が予想
  • トランザクション費用(ガス代)の上昇が問題となっている

イーサリアムの最新ニュース情報

2022年10月時点での、イーサリアム最新情報を紹介します。

イーサリアムのアップデート「The Merge」が完了

イーサリアムは2022年9月に大型アップデートの「The Merge」が行われ、無事完了しました。

今回のアップデート直後は価格がまったく動かず、10月に入った現在もアメリカの経済状況が不安定のため下落をしています。

しかし、アップデートは発行枚数より焼却枚数の方が多くなるため価格が上昇しやすくなるシステムを組み込んでいるため、長期的にはビットコインのように希少性が高くなる可能性が高いです。

イーサリアムL2のOptimismが独自トークン発行

2022年4月27日には、イーサリアムL2ソリューションの開発元であるOptimismが、独自トークンを発行すると発表しました。

Optimismは、「イーサリアムは次のステップに進むための準備段階に入っている」と伝えており、イーサリアムの問題を解決できる機能が徐々に進んでいます。

イーサリアムとは?【初心者向け解説】

通貨名 イーサリアム
シンボル ETH
現在の価格(2022年10月3日時点) ¥87,225.21
時価総額(2022年10月3日時点) ¥22,959,088,541,605
時価総額ランキング(2022年10月3日時点) 2位
公式サイト イーサリアムの公式サイト
取引できる国内取引所 Coincheck
bitFlyer
bitbankなど
2022年10月3日更新

イーサリアムとは、スマートコントラクト機能を備えた分散型アプリケーションプラットフォームとして、ロシア系カナダ人のヴィタリック・ブテリン氏により開発されました。

マートコントラクト
あらかじめ設定されたルールに基づいて、ブロックチェーン上の取引、またはブロックチェーンに取り込まれた情報を作動させるシステム

スマートコントラクトは ビットコインにもない機能で、すでにDeFiやNFTなど、イーサリアムに限らずさまざまなブロックチェーンで利用されている技術です。

イーサリアムは明確な強みを持っていますが、実はとある問題も抱えています。

イーサリアムのスケーラビリティ問題
ユーザー数が増加した事により、ネットワーク全体の処理能力を低下させている事。ユーザーは手数料が高くなってしまう。

スケーラビリティ問題を解決するためにThe Mergeが行われ、イーサリアムはPowからPosへ変更しました。

そのため、今後はスケーラビリティ問題が徐々に改善されていくでしょう。

イーサリアムの価格変動が起きるポイント

イーサリアムの過去の値動きが理解できたところで、今後はどんなポイントで価格変動をするのか見ていきましょう。

ビットコインとの相関関係

イーサリアムはビットコインとは仕組みが異なる仮想通貨ですが、ビットコインの時価総額が大きすぎるがあまりビットコインに価格が釣られてしまいます。

ビットコインの価格が変動すればイーサリアムも同じ方向に価格変動する確率が高いため、ビットコインとの相関関係は重要です。

ただ、イーサリアムはアルトコインの中で最も時価総額が高く、今後もビットコインに近づいていくようであれば相関関係は薄くなる可能性が高いでしょう。

スマートコントラクトの需要拡大

イーサリアムの2021年を語る上で、スマートコントラクトは欠かせないテーマです。

スマートコントラクトはDefiやNFTといった業界で活用されており、特に2021年はNFTの伸びが好調でした。

今後もそのような分野でスマートコントラクトを利用したサービスが普及していけば、イーサリアムがより利用されやすくなるでしょう。

DeFiの市場規模の成長性

イーサリアムを語る上で外せない話題が「DeFi」です。

イーサリアムで重要な機能の1つであるスマートコントラクトを金融分野で実装することによって、管理者が存在しない分散型のファイナンスを実現しました。

その結果、お金の貸し借りを誰でも簡単に行えるようになり、世界中で仮想通貨の流動性を大きく増やすことに貢献しました。

DeFiの具体例

DeFiは上記3つが代表的であり、現在は、RaydiumSolana、さらに取引所が提供するDeFiが広がっており、様々な選択肢をユーザーが取れるようになっています。

ただ、DeFiは仮想通貨市場が不安定だと資金が抜かれやすい分野でもあるため、下げ相場の際はDeFiの利用が控えられ、イーサリアムの価格にも悪影響を及ぼすでしょう。

アメリカの金融引き締め政策の影響

2022年3月には、インフレ率が急騰してしたため、アメリカでの利上げが実施されました。

アメリカでは今後も継続して金融政策を引き締めしていく方針を掲げているため、今後仮想通貨市場に資金流入があるか投資家は見極める必要があるでしょう。

2022年10月時点では3会合連続で0.75%の利上げをすると決まっており、前代未聞の事態のためイーサリアム価格にも悪影響を及ぼします。

イーサリアムの今後の見通し・予想【2022年~】

イーサリアムの今後の見通しとしては、主に以下のポイントがあります。

イーサリアム企業連合による連携

イーサリアムではエンタープライズ・イーサリアム・アライアンス(通称:EEA)と呼ばれる、大企業がバックについています

EEAには、既に500以上の企業が加盟しており、マイクロソフトやトヨタ、KDDIなど有名企業が多数います。

これもあって、イーサリアムは世界的に高い信頼を得ており、世界的な企業に利用される可能性があるため利用者が一気に急増するでしょう。

Posへの変更による影響

イーサリアムは電気消費量が多いPowから電気消費量が99%削減できる環境に優しいPosへ変更したので、SDGsが話題になっている現在では機関投資家も投資しやすくなっています。

ビットコインの課題を解決する通貨として進化をし続けると、2022年にはバブルの到来もあり得ると考えられています。

イーサリアムETFの承認

イーサリアムの価格変動を予想する上でイーサリアムETFも1つ大きな指標となります。

カナダでは4月17日に初めてイーサリアムのETFが承認されており、既に合計4つのイーサリアムETFが上場されることになります。

ETFが承認されると、証券会社でイーサリアムに投資できるようになるので資金が流入しやすく価格上昇につながります。

ただ、現在はビットコイン現物ETFでさえアメリカの大手金融機関が承認されていないので、イーサリアムも同様にまだ時間がかかるでしょう。

イーサリアムの今後の価格予想

イーサリアムの今後の価格を徹底的に解説をしていきます。

※価格予想は将来の価格を保証するものではありませんのでご注意ください。

2022年のイーサリアム価格予想【厳しい状況】

2022年のイーサリアムの価格予想は、アメリカの経済状況が厳しい状態のため思うように価格上昇できない状態が続くでしょう。

そしてアメリカ経済は株式や仮想通貨にとって価格を下げる原因となる利上げをまだまだ止めない方向を示しているので、下落相場は長引きます。

長期的に見れば安く買えるチャンスですが、短期的には厳しい相場です。

2023年以降のイーサリアムの価格予想

暗号資産分析会社メサーリのアナリストであるライアン・ワトキンス氏は、将来的にイーサリアムがアップデートによりバーン(焼却)される仕組みを導入することで、将来的にビットコイン追い抜く可能性を示唆しました。

また、資産運用プラットフォーム「Gold-i」のCEO、トム・ヒギンズ氏も、プルーフ・オブ・ステークへの移行から、ビットコインより強い勢いで上昇するとしています。

仮想通化企業や資産運用会社に勤める専門家でさえ強気に見ているため、イーサリアムには2023年以降の長期的に期待できます。

【2015年〜2022年10月】イーサリアムの過去の値動き

イーサリアムは、2013年にすでに原型が誕生していましたが、正式には2015年にリリースされたオープンソースのブロックチェーンプラットフォームです。

2015年から現在まで、どのように価格推移してきたのか見ていきましょう。

2015~017年までの価格推移

イーサが、イーサリアム開発テスト環境であるRopstenにリリースされたのが2015年ですが、実際にはその前からプレリリースが行われていました。

ただ、2016年6月にはTheDAO事件が起きてしまいます。

The DAO事件
2016年5月に始まったICOにより集めた資金の3分の1(当時の価格にして52億円ほど)が盗まれた事件。

イーサリアムはブロックチェーンを分岐するハードフォークの実施で事態は収束に向かい、リリースした直後の段階でも0.8ドルを推移しています。

その後、2017年9月にはビザンチウムの稼働が実施されました。

ビザンチウムとは
イーサリアムのハードフォークの名称。ハードフォークとは、仮想通貨の基本的な部分のルール変更を指す言葉。

ビザンチウムによって、大きな変化点が値動きが期待されていたものの、直後のトレンドを見ると値上がりは発生しませんでした。

ただ、2017年11月下旬には5万円台を突破し、12月中旬には8万円、12月下旬には9万円を超えて一気に価値が高まっていきます。

これは仮想通貨バブルによる価格上昇が要因で、バブルなので弾けてしまうと一気に価格下落します。

2017年~2020年:最高値更新とコロナショック

2018年に入っても、上昇傾向に変わりはありません。

2018年1月には1ETHが16万円にまで暴騰しますが、その勢いに徐々に陰りが見え始め、11万円台まで急落します。

ただこれは、イーサリアムを含めて多くの仮想通貨において過去最高値まで上昇したのに下落に転じるという状況に陥っていたことが要因です。

下落傾向が続く中で追い打ちをかけるように、2018年3月にG20サミットで仮想通貨規制について話し合いが行われました。

これは、仮想通貨が驚異となりつつあること、また国際的なルール作りの重要性が叫ばれていること、そして国家レベルでの仮想通貨が模索されていた時期ということもあって、イーサリアムや他の仮想通貨に対しての風当たりが強くなったのです。

これによって、仮想通貨市場全体の相場がさらに下落に向かっていきますが、イーサリアムの場合、4月には一時1ETHで4万円台にまで下落しました。

しかし、2018年4月20日にイーサリアムの開発者間会議が実施されて、イーサリアムのコンセンサスアルゴリズム変更に向けて、新しいコード準備が整ったと発表します。

Hybrid Casper FFG(Friendly Finality Gadget)と呼ばれる、EIP(イーサリアム改善案)1011が示されて、証明作業に多くのリソースを必要とするPoWという承認方法を捨てて、不正を行うと資産を失うリスクがあるPoSと呼ばれるアルゴリズムが入ったhybrid PoW/PoS systemに移行する計画が進行しました。

これによって、エネルギー消費が激しい従来のマイニング方法と違って、より環境に優しいMintingと呼ばれる手法へと移行していきます。

この移行計画はCasperと命名され継続して研究が進行していきますが、市場も素直に評価してV字回復を果たしたのです。

しかし、2020年には新型コロナの世界的感染拡大を受けて金融市場が混乱した事もあり、イーサリアムも同様に大きな下落を記録しました。

2020年~現在までの価格推移

2020年のコロナショック後は、イーサリアムを利用したDeFi市場の急成長で順調に値上がりを続けて2020年は右肩上がりで進んでいきます。

2021年に入ると、イギリス当局による暗号資産の監視や規制の強化が原因で約14%下落と大きな反動を見せました。

しかし、2021年9月にはNFTブームのおかげで仮想通貨市場が再びバブルとなり、10月には一時期50万円を突破しました。

クレジットカードの国際ブランドであるVISAがイーサリアムのブロックチェーン上で発行されているUSDCの採用と決定したことやブラジル証券当局のイーサリアムETFを承認など、ポジティブニュースがその他にも多くありました。

2022年に入るとアメリカ経済の景気後退により、一時は900ドルまで価格下落しました。

イーサリアムはいつ買えばいい?【安く購入するには】

イーサリアムを安く購入したいのであれば、最高値から半値以上の下落をしている2022年現在が最適なタイミングになるでしょう。

現在はアメリカ経済が景気後退している影響でイーサリアム価格が暴落しており、最高値から半値以上の下落をしています。

そのため、最高値で購入してしまった人より2倍お得に購入でき、イーサリアムの将来性を考えると長期投資に最適なタイミングと言えるでしょう。

イーサリアムの将来性はなくならない?

イーサリアムの将来性は基本的に明るいと考えてよいでしょう。主な理由は以下の通りです。

  • Posへの変更で機関投資家からの資金流入が増えやすい
  • ビットコインに次ぐ時価総額の大きさを誇る
  • すでに多くのプロジェクトで利用されている

短期的には経済状況の悪化で不安定な価格になることもありますが、長期投資を前提にしてみると将来性は消えないでしょう。

 

イーサリアムを購入できる仮想通貨取引所

ここでは、イーサリアムを購入できる仮想通貨(暗号資産)取引所を紹介します。

ビットフライヤー

取引所名 ビットフライヤー
公式サイト ビットフライヤーの公式サイト
通貨ペア数 17種類
提供サービス 取引所
販売所
bitFlyer Lightning
ステーキングリワードサービス

ビットフライヤーは取引画面が非常に使いやすく、初心者の方でもすぐに使いこなせることでしょう。

取り扱い通貨も多く、イーサリアム以外のアルトコインも数多く取引することができます。

仮想通貨取引所対象セキュリティ調査で世界No.1の実績を持っているのでどんな人も安心して利用できます。(※Sqreen社調べ。2018年1月発表、世界140の仮想通貨取引所を対象に調査)

DMM ビットコイン(DMM Bitcoin)

名称 DMM Bitcoin
公式サイト DMM Bitcoinの公式サイト
取り扱い仮想通貨(暗号資産)数 20種類(レバレッジ取引含む)
最低取引額 0.0001BTC
提供サービス 暗号資産取引所

DMM ビットコインはDMM.comグループが運営母体である株式会社DMM Bitcoinによって運営されている暗号資産販売所です。

基本的に各種手数料がすべて無料で利用でき、他の取引所より安く購入できます。

イーサリアムの今後まとめ

イーサリアムの今後としては、基本的に上昇傾向が続くという予想が多く、以下のように将来性に期待できる材料があります。

  • Posへの変更で機関投資家からの資金流入が増えやすい
  • ビットコインに次ぐ時価総額の大きさを誇る
  • すでに多くのプロジェクトで利用されている

イーサリアムの購入タイミングは大きく下落している現在がポイントですが、長期投資をするのであればドルコスト平均法で少しずつ購入していくとよいでしょう。

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