「仮想通貨のネム(XEM)の今後の将来性や購入方法を知りたいんだけど、教えてほしいな」と悩む人も多いでしょう。
ネムはセキュリティが高く、プラットフォーム上でICOができる通貨として注目されていましたが、2021年3月にはカタパルトアップデートが行われ、Symbolという新しいプラットフォームが誕生しました。
ネムは2018年に210円台まで価格上昇しましたが、2022年9月現在は6円まで下落しており4年ほど最高値を更新していない仮想通貨です。
仮想通貨ネムの将来性はもう終わりなのか、本記事では解説します。
- ネムはセキュリティが高く、ICOができる仮想通貨
- カタパルトを実装すると処理能力が大幅にアップする
- Symbolがリリースされた後の価格動向を解説
- ネムの今後の将来性はないのか、辛口解説
ネム(XEM)とはどんな仮想通貨?
プラットフォーム名 | NEM |
通貨名 | XEM |
現在の価格(2022年8月) | ¥6.19 |
時価総額(2022年8月) | ¥1,631,661,324 |
時価総額ランキング(2022年8月) | 90位 |
公式サイト | NEMの公式サイト |
購入できる取引所例 | Coincheck DMM Bitcoin Zaif GMOコイン Huobi Japan |
NEMとはそもそも「New Economy movement」を略した名前であり、ビットコインと同じ分散がとぉ採用してブロックチェーンを開発しているプロジェクトです。
NEMで使用されている暗号資産がXEMと呼ばれています。
NEMは発行枚数が90億枚と決められており、現在はシンボルと呼ばれる別のブロックチェーンのサボチェーンになっています。
ネム(XEM)の特徴4選
ネムの特徴について解説をしていきます。特徴を知らなければ投資ができないので、必読です。
セキュリティが仮想通貨トップレベルで高い
ネムはEigen Trust++というセキュリティの仕組みを改良したものを採用しており、セキュリティ性能が仮想通貨トップクラスで高いです。
1つのノードが出した情報の正確性を別のノードが監視し、評価し、ノードの信頼度を決めていきます。
仮想通貨はセキュリティ性能が低いプロジェクトが多く、ハッキングが度々見られています。ハッキングされるとユーザーの資金が盗まれる可能性があるのでユーザー流出につながり、信頼性が失われます。
その点NEMはセキュリティが高いため、ハッキングのリスクが低くユーザーの信頼が落ちにくいです。
ICOを簡単にできる
ネムは個人でICOができるように設計されています。
ICOは仮想通貨のスタートアッププロジェクトが資金調達を行うために必要な方法で、世界的に需要が高いです。
mijinが400社以上に利用されている
mijinはネムの技術を使ったブロックチェーンで、金融、物流管理、医療など約400社以上もの企業がこのmijinを利用しているのです。
このmijinは大型アップデート「カタパルト」が実装されて、処理速度が非常に速く、すでに実用化が進んでいます。
mijinが今後も企業に利用されるようになれば企業がNEMに投資する可能性があり、価格が一気に上昇する可能性も期待できるでしょう。
世界政府と提携している
ネムはテックビューロや、FIX Networkというリストニアの通信会社と提携しています。
さらに2018年にアラブ首長国連邦、2019年にマレーシア政府などと、国家機関との提携も実現しています。
ネムのセキュリティの高さは世界的に注目されており、国家機関との提携は信頼性の向上につながります。
信頼性が高いと出資企業から資金調達がしやすく、プロジェクト開発を加速できるメリットがあります。
2017年から見るネム(XEM)の価格推移
ネムはこれまでのどのように価格推移してきたのか見ていきましょう。
2017年:1円以下の草コイン
2017年初頭はまだほとんど価値がなく、1XEM=1円未満でした。
3月に入ってから少しずつ価格が上がり始め、1円よりも高い金額を付けるようになっていました。
価格上昇した背景には仮想通貨市場が全体的にバブルになっていたことがあり、ネムも釣られて12月には100円を超えました。
1年で100倍の価格上昇をする仮想通貨は珍しいです。
2018年:コインチェックのハッキングで流出
2018年に入ってからも価格は高騰し続け、1月7日には史上最高値となる1XEM=211円まで上昇しました。
しかし、コインチェックでのネム流出事件により、1月末には1XEM=80円までに急落し、4月にはさらに20円台になりました。
その後も価格は下落していき、2022年現在も最高値を更新していません。
2019年:価格は低迷しながら下落
ネムを普及させるための活動などをしているネム財団が、プロダクト開発を主軸とし、組織の再編を行いました。
この影響により、ネム財団の倒産が囁かれ、価格がさらに下落してしまいました。
9月には最高値の210円台から暴落して5円台まで落ちてしまい、将来性に不安がよぎります。
2020年〜2022年:反発はするものの低迷は変わらず
2020年1月にカタパルトした後のネムのブランド名を「Symbol」にすることと、Symbol上でできる新しい仮想通貨のティッカーを「XYM」にすることを発表し、Symbolを2021年3月に運用開始する予定であることを発表しました。
このSymbolへの期待値の高まりもあり、価格は上昇していきました。
実際に3月15日にシンボル(XYM)のメインネットワークが稼働し、3月17日にネム(XEM)保有者に1:1の割合でシンボル(XYM)が付与されました。
XEMはアップデート前の投資家からの期待によって87円前後まで価格が急騰しましたが、2022年9月現在では6円前後で取引が行われています。
ネムにとっては最高値を塗り替えるチャンスでしたが、仮想通貨市場が全体的に暴落してしまい、ネムも釣られて暴落してしまいました。
ネム(XEM)の価格を左右した重要な要因【チェック必須】
実際にこれまでにネムの価格に影響したイベントをまとめていきます。
2017年12月:誤報で最高値を更新
ネムが「Wechat」という中国のコミュニケーションアプリと提携するという誤報が流れ、30円から80円に高騰し、そのまま価格が高騰し続け、年末には120円になり、2018年には250円に到達しました。
Wechatは中国でLINEよりも大きな規模のSNSアプリであり、ネムが実装されると流動性が一気に増加されるため投資家が買いまくりました。
ただ、実際には実装は誤報であり、価格はそこから下落に転じています。
ただ、規模が大きいビジネスツールと提携すると価格が高騰するとわかりました。
2018年1月:コインチェックのネム大量流出事件で暴落
2018年1月にコインチェックがハッキングされ、ネムが大量に不正流出するという事件が起こりました。
ネムはもともとセキュリティがしっかりしている仮想通貨でしたが、コインチェック側のセキュリティが甘かったことによりネムが大量に不正流出してしまったのです。
ハッキングによって資金が奪われれば当然価格は下落してしまい、ネムの下落に追い打ちをかけるかのように起こりました。
2019年5月:Consensus会議で高騰
5月にアメリカでConsensusという仮想通貨とブロックチェーンに関する世界最大規模の会議です。
世界中の開発者や企業、ファウンダー、投資家などが参加し、仮想通貨などに関する知識を深められる機会になります。
この会議によって仮想通貨市場は全体的に高騰し、ネムも高騰しました。
2020年1月:新ブランド「Symbol」で高騰
2020年11月にネムにカタパルトを実装して、新しい仮想通貨になり、カタパルト後の新しい仮想通貨を「Symbol」とすることを発表しました。
カタパルトアップデートは、処理スピードが大幅に上がり今後の機能性が大きく期待されていました。
発表直後は価格があまり高騰しませんでしたが、2020年8月から上昇し始め、30ドルを超えるほどまで上昇しました。
今後のネム(XEM)の価格に影響を与えるポイント
2022年からのネム(XEM)に影響を与えるポイントについて解説をしていきます。
カタパルトアップデートの実装がカギ
ネムはカタパルトアップデートによって処理能力が実現すれば、決済方法として採用される可能性もあり、ネムにとってはポジティブな材料と言えるでしょう。
アップデートによって起こる変化は下記のようになります。
今までのプラットフォーム名 | 今後のプラットフォーム名 |
---|---|
ネム(NEM) | Symbol(シンボル) |
今までの仮想通貨の名称 | これからの仮想通貨名 |
ゼム(XEM) | ジム(XYM) |
新しくSymbolというプラットフォームがリリースされ、そこで使われる仮想通貨がジム(XYM)という名称で公開されます。
もしネムの将来性に期待ができるのであれば、同じくシンボルも価格上昇する可能性があるため、両方保有しておくと利益が得られやすいでしょう。
ハードフォークが完了
ネムとシンボルは、2021年12月1日にハードフォークが完了しました。
ハードフォークはこれまで管理されていた資金をすべて焼却して、新たに発行する資金をValkyrie社とコア開発者が複数の電子署名を必要とする状態(マルチシグ)でアカウントを管理するようになります。
すでに2022年1月25日、ネム(NEM)とシンボル(Symbol)はヴァルキリー(Valkyrie)社と、プロトコルに保有する7億トークン(日本円で約770億円相当)の資産管理を行う契約を結んでいます。
参考:CoinPost
シンボルがDeFi市場への参入
ネム(XEM)の大型アップデートが行われたシンボル(XYM)ですが、「Fantom Foundation」との提携を行ったと発表されました。
シンボルは今後DeFi分野での活躍も期待できるので、ネムより保有する価値があるかもしれません。
シンボルはNFTプロジェクトも開発中
シンボルはNFTを市場への参入を予定して開発が進められています。
実際に「NEMBEAR ART」の開発がされており、NFTを自由に売買できる分散型のプラットフォームになると見られています。
ただ、NFTプラットフォームはすでにopenseaやmagicedenなど競合プロジェクトが多く参入いしているため、特定のNFTなどに絞らなければ将来性は厳しいでしょう。
ネム(XEM)の今後の将来性は明るい?
ネムの今後の将来性は明るいのでしょうか?投資する価値があるのか見ていきましょう。
ネム(XEM)はシンボル(XYM)と価格が反比例する可能性がある
2021年3月15日に行われたネム(XEM)のアップデートによって、正式にシンボル(XYM)がリリースされました。
実際にリリースされたシンボル(XYM)は20円〜30円で取引がされており、ネムより高値で取引されています。
そのため、今後シンボルが価格上昇するようなアップデートやイベントがあればネムから資金が流出する可能性が高く、ネムの将来性はなくなるでしょう。
短期的にはネムで稼げる可能性がありますが、長期投資を前提とするのであればシンボルへ投資するのがおすすめです。
ネム関連のイベントで短期的には上昇
2021年は、大型アップデートやハードフォークなどのイベントがあり、3月に行われた大型アップデート「カタパルト」の実施では、一時的に80円台までの急騰を見せました。
そのため、今後もネムに関するイベントやアップデートが起きれば短期的に価格高騰する可能性があるでしょう。
ただ、覚えておきたいのはカタパルトアップデートでは高騰したものの、すぐに暴落しています。
高騰をしたらできるだけ早めに利益確定し、短期投資を前提に投資しましょう。
決済・送金手段として実用化できるかどうか
ネムもカタパルトが実装されて処理速度が大幅にアップしていますが、今後はクレジットカードのように決済手段として採用されるかどうかも価格を左右する上で重要です。
ただ、決済はすでにビットコインがシェアを占めており、ネムのような価格が不安定な仮想通貨は決済や送金に使用しにくいため将来性は薄いです。
ネム(XEM)のおすすめ仮想通貨取引所
ネムを購入できるおすすめの仮想通貨取引所を紹介します。
Coincheck(コインチェック)
コインチェックは17種類もの仮想通貨を取り扱っており、大手証券会社のマネックス証券グループが主要株主の取引所です。
- 簡単にNEM(XEM)を購入することができる
- 500円からネムを購入できる
貸暗号資産サービスやCoinCheckつみたて、コインチェックでんきなどビットコインやアルトコインを増やせるサービスを展開しているため、仮想通貨取引以外も楽しみたい方にお勧めです。
DMM Bitcoin(DMM ビットコイン)
DMM BitcoinはDMMグループのDMM Bitcoinが提供している仮想通貨(暗号資産)取引所です。
DMM証券で培ったノウハウを生かし、セキュリティも強固になっています。また、手数料が各種無料になっており、安く取引できます。
GMOコイン
GMOコインはGMOインターネットグループが運営している仮想通貨取引所です。
これまでの事業で培われたセキュリティノウハウによる安全性は高く評価されており、多くの投資家が利用しています。
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ネム(XEM)の今後の将来性まとめ
本記事ではネムの将来性について解説しましたが、ネムはシンボルによってユーザーや資金が流出してしまい、今後はシンボルの将来性の方が高いと予想されます。
2018年から最高値も4年ほど更新しておらず、価格に良い影響を与えるようなニュースもしばらく発表されていません。
ネムの将来性にはあまり期待せず、シンボルへ投資対象を移すことを推奨します。