「トレードをするときに使うツールはたくさんあるけど、TradingViewはどんなツールなの?特徴や使い方を教えてほしい」と悩む方も多いでしょう。
トレードツールやチャートツールは、無料から有料まで数多くの種類が存在しており、ツールによって備わっている機能が違うのでトレーダーは慎重に選ぶ必要があります。
そこで本記事では、数あるツールの中でも世界中のトレーダーから好評を得ているクラウド型のチャートツール「TradingView(トレーディングビュー)」について、特徴や評判、使い方などを解説します。
- TradingViewは金融商品・銘柄を網羅するチャートツール
- チャートツールとして使えるだけでなく、SNS機能で他のトレーダーから学べる
- 無料プランと有料プランがあり、無料プランでは一部機能に制限がある
- 有料プランも最初の30日は無料で使える
- 本格的にトレードをするなら試しに有料プランを使ってみるのがおすすめ
- みんなのFX、LIGHT FX、サクソバンク証券なら取引ツールとしてTradingViewが使える
- 仮想通貨のチャートを見る際も便利
TradingViewは、投資の中でも短期~長期まで、さまざまな機会に使われる定番のチャート分析ツールです。
TradingView1つでFXや株、仮想通貨をはじめとして、あらゆる金融商品の本格的なチャート分析をすることができます。
TradingView(トレーディングビュー)の概要
TradingView(トレーディングビュー)とは、アメリカシカゴに本拠地を置くTradingView Inc.が開発・運営をおこなっている多機能チャートツールです。
単にチャートツールとして使うだけでなくSNS機能も備えているので、TradingViewを通して世界中のトレーダーとつながれます。
TradingViewは世界中で多くのトレーダーが愛用しており、ユーザー数は世界では1000万人を超え、日本でも60万人以上のトレーダーがアカウント登録しています。
他にも、公式に発表されたニュースや指標も見れるのです。トレードに必要な情報はTradingViewだけで十分になるでしょう。
TradingViewの機能
TradingViewには、主に次のような機能があります。
- 株・為替・仮想通貨など多くの銘柄を表示できる高機能なチャート
- 豊富なインジケーター
- インジケーターの作成(プログラミング)と共有
- アラート機能
- 投資アイデアを得られるソーシャルネットワーク(SNS)
- デモトレード
TradingViewは株・為替・仮想通貨など多くの金融商品・銘柄のチャートをチェックできる点が最も大きな特徴です。
他社のツールの多くは、各金融商品に特化している場合がほとんどなので、ほぼすべての金融商品を1つのツールで見れると手間も時間もかかりません。
また、1つのチャートだけでなく、それに関連するチャートも同時に映せます。
TradingViewのメリット
TradingViewを使うメリットは以下の通りです。
- 株・為替・仮想通貨などあらゆる金融商品・銘柄のチャートを表示できる
- チャート分析に使えるツールが豊富
- デバイス間で同期できる
- 他のトレーダーのアイデアを学べる
1つずつ解説していきます。
株・為替・仮想通貨などあらゆる金融商品・銘柄のチャートを表示できる
TradingViewの最大のメリットは先ほども解説した様に、株・為替・仮想通貨などあらゆる銘柄のチャートを表示できることです。
多くのチャートツールは、株や為替、仮想通貨などそれぞれの金融商品に特化していますが、TradingViewの場合は以下のようなチャートを見れます。
-
- 株式
- 先物
- FX
- 仮想通貨
- CFD
- 債券
- 指数
株や為替などの金融市場はそれぞれ密接に関連しており、例えばもしFXのみをやっていたとしても、主要な株価や株価指数などの動向を把握しておくことはとても重要です。
また、NASDAQとの相関関係が最近強まってきたビットコインや仮想通貨のチャートも見れます。
参考:ビットコインと米株指数の相関係数(90日間)が過去最高水準に (coinpost.jp)
チャート分析に使えるツールが豊富
TradingViewではチャート分析に使える描画ツールやインジケーターが豊富です。
また、チャートレイアウトの保存機能があるので、インジケーターなどを組み合わせて自身が作成したオリジナルのレイアウトをテンプレート化して保存できて便利です。
デバイス間で同期できる
TradingViewはクラウド上で利用するチャートツールです。
そのため、パソコンでもスマホアプリでもログインすれば同じ設定状態のものを利用することができ、出先などでも利用可能です。
またパソコンやスマホを買い替えた場合でも、クラウド上に設定が保存されているため、ダウンロードするタイプのチャートツールのように設定を最初からやり直す必要がありません。
他のトレーダーのアイデアを学べる
TradingViewはSNS機能も備わっており、そこから他のトレーダーの投資アイデアを学ぶことができます。
また、それらのアイデアは、
- 株式・FX・仮想通貨などの金融商品ごと
- フィボナッチ・トレンドライン・フラクタルなどの分析方法ごと
細かく分類がされているため、多くのアイデアの中から自分が必要としているものを探し出すことができます。
気になったトレーダーはフォローすることもでき、TradingView1つでトレードの勉強もできてしまうでしょう。
TradingViewのデメリット
TradingViewには様々なメリットがある一方で、次のようなデメリットもあります。
- 無料プランでは機能に制限がある
- TradingViewから直接トレードできる業者が限られている
- 使いこなせるようになるまで時間がかかる
1つずつ解説していきます。
無料プランでは機能に制限がある
TradingViewの場合は無料プランと有料プランがあり、無料プランでは一部の機能が制限されています。
- 1つのタブで複数のチャートを表示することができない
- インジケーターを3つまでしか同時使用できない
すべての金融商品のチャートは無料プランでも見れますが、複数のチャートを表示できないのは不便になります。
TradingViewから直接トレードできる業者が限られている
証券会社のツールの多くは、トレードツールとチャートツールの兼用となっている場合がほとんどです。
ただ、TradingViewはあくまでチャートツールがメインであり、TradingViewでトレードができるのは次のFX業者3社に限られます。
- OANDA
- TradeStation
- Saxobank
上記3社以外の証券会社を利用する方は、以下のように使い分ける必要があります。
- チャート分析や情報収集は、TradingViewを使う
- トレードは、証券会社のオリジナルツールを使う
使いこなせるようになるまで時間がかかる
TradingViewは多機能ですが、それ故に機能が多すぎて使いこなせるようになるまで時間がかかる側面もあります。
そのため、トレード初心者の方はまず証券会社や取引所に備わっているシンプルなツールを利用した方が良いです。
最初は難しく感じるかもしれませんが、焦らず色々な機能に日々触れて、少しずつ慣れていきましょう。
TradingViewの料金
TradingViewでは無料プランと有料プランがあり、その料金体系は次のようになっています。
支払い方法 | Basic | Pro | Pro+ | Premium |
---|---|---|---|---|
月払い | 無料 | 14.95ドル/月 約1,650円 |
29.95ドル/月 約3,300円 |
59.95ドル/月 約6,600円 |
年払い | 無料 | 155ドル/年 約17,000円 |
299ドル/年 約32,900円 |
599ドル/年 約65,900円 |
有料プランは「Pro」「Pro+」「Premium」の三段階が用意されており、徐々に利用できる機能が増えていきます。
また支払い方法は月払いと年払いがあり、年払いの場合は割引料金で利用することができます。
各料金プランの機能比較
TradingViewの各料金プランでは、主に次のような機能に違いがあります。
- 基本的なチャート機能
- 50種類以上のチャート描画ツール
- 10万個以上のテクニカルインジケーター
- カスタマイズ可能な12種類のチャートタイプ
- スクリーナー
- ストラテジーのバックテスト機能
- 広告なし
- カスタム時間足
- 出来高プロファイル指標
- webhook通知
- スクリーナー自動更新
- カスタマーサポート
- カギ足などの特殊なチャート
- ストラテジーデータなどのエクスポート
- 高速データ更新
- チャットルームの作成
- 秒足
- 秒足用のアラート
- 招待専用インジケーターの公開
基本的には無料プランか有料プラン(pro)で十分でしょう。
比較項目 | Basic | Pro | Pro+ | Premium |
---|---|---|---|---|
タブ毎に同時表示できるチャート数 | 1 | 2 | 4 | 8 |
同時アクセス可能なデバイス数 | 1 | 1 | 2 | 5 |
チャートレイアウトの保存数 | 1 | 5 | 10 | ∞ |
閲覧できる過去の財務データ | 5年分 | 15年分 | 15年分 | 15年分 |
同時に利用できるインジケーター数 | 3 | 5 | 10 | 25 |
設定できるアラート数 | 1 | 10 | 30 | 400 |
Basic(無料プラン)でも全ての銘柄のチャートを表示できますし、インジケーターによるテクニカル分析など基本的なことは一通り可能です。
Basic(無料プラン)のデメリットは以下の通りです。
- 広告が毎回表示されて、邪魔になる
- 1つのタブに1つしかチャートを表示できないので、マルチタイムフレーム分析が難しい
- インジケーターを同時に3つまでしか使えない
- 複数パターンのチャートレイアウトを保存できない
- アラートを1種類しか設定できない
- 出来高プロファイル指標など、便利な機能が一部使えない
まずはBasicプランを利用してみてストレスや不便さを感じるようであれば、有料プランを検討しましょう。
TradingViewの評判・口コミ
続いてTradingViewの評判・口コミをご紹介します。
良い評判・口コミ
サインインすれば無料でも自分の設定をスマホやパソコンに同時に反映できる。
日本株だけでなく、世界中の株、指数、債券、為替、先物、コモディティ銘柄を確認できる。
チャートのインジケーターが豊富で自分で作ることもできる。
金利差や比較チャートも簡単に表示できる。
SNS機能や教育動画もある。
ソート機能、模擬トレード機能も充実。
こんなアプリ、ソフトは無かった。
開発チームに感謝!
オールインワン!株、為替、指数、先物など、ほぼ網羅している。
比較チャート、トレードノート、テストトレードなど、これも出来たら良いなという所が考慮されているし、他のトレーダーの思考を考察できるオープンチャットみたいなのも良い。
基本ドル・ポンドしか触らないけどクロス円・ダウ・日経・金・原油は必ず見てる。
細かくチャート見なくてもいいけど、上がってる下がってるぐらいの認識は常した方がいいかな。
自分的に携帯ですぐ見れるTradingViewは便利。
株、為替、仮想通貨などのあらゆる金融商品や銘柄を網羅しているチャートツールは、現状TradingView以外にはほぼ存在しておらず、TradingViewのメリットが引き立っています。
スマホアプリでもブラウザ版同様にあらゆる銘柄をチェックできるので、その手軽さも人気の要因のひとつになっています。
悪い評判・口コミ
TradingViewは一部で次のようなネガティブな評判・口コミもあります。
正にワールドワイドなツール。
星5個としたいところですが、有料会員の金額が高いのがたまに傷。
もうすこし、安くならないかな?
証券会社のトレードツールやメタトレーダーなど無料で全機能を使えるツールが多くあるので、TradingViewの有料プランが高いと感じる方もいます。
今更ながらMT4からTradingViewに鞍替えしようかと思ったけど、最大でチャート8枚しか表示出来ないのか。
ほとんどプライスボードとして使ってるけど、最低でも25枚のチャートを1画面に表示出来ないと無理だなぁ。
TradingViewのほうが便利そうなのに残念。
TradingViewは有料プランでも、1つのタブの中で最大8つまでしかチャートを表示できません。
一方で、無料のFXチャートツールであるMT4は、同時に表示できるチャートの数に制限がありません。
そのため複数の通貨ペアを同時に監視したり、複数の時間足でマルチタイムフレーム分析を行うFXトレーダーの中には、TradingViewだけでなく不十分な人もいます。
MT4が使えるビットコイン/仮想通貨取引所はある?メリット・デメリットも紹介
TradingViewの使い方
ここでは、TradingViewでの「アカウントのつくり方」と「基本的なチャート操作」をご紹介します。
アカウントのつくり方
TradingViewのアカウントをつくる手順は、次の通りです。
- トップ画面の「サインイン」をクリック
- サインイン方法を選択
- サインインしてユーザー名を決める
1つずつ解説していきます。
トップ画面の「サインイン」をクリック
TradingView公式サイトにアクセスして、トップ画面右上の「サインイン」をクリックしましょう。
サインイン方法を選択
「サインイン」をクリックすると、サインイン方法を選ぶ画面に移動します。
- Googleなどの既存アカウントを利用する
- メールアドレスを利用する
いずれか好きな方法を選びましょう。
サインインに利用できる既存アカウントは次の通りです。
- Yahoo!
- Apple
- Linked in
サインインしてユーザー名を決める
既存アカウントまたはメールアドレスでサインインができれば、最後にユーザー名を決めましょう。
なお同時にアイコン画像を設定できますが、これについては設定しなかったとしても問題ありません。
以上でアカウント作成は完了です。
有料プランを利用したい場合は、別途アップグレードをおこないましょう。
基本的なチャート操作
続いて基本的以下のチャート機能を紹介します。
- 見たい銘柄のチャートを表示する方法
- 描画ツールの基本操作方法
- インジケーターの表示方法
1つずつ解説していきます。
見たい銘柄のチャートを表示する方法
まずはサインインして、トップ画面の「プロダクト」から「チャート」をクリックしましょう。
表示されたチャート画面左上の、シンボル表示部分をクリックします。
シンボル検索画面が表示されるので、見たい銘柄を検索してチャートに表示させることができます。
描画ツールの基本操作方法
下のチャート画面左側に表示されているのが、描画ツールバーです。
例えばトレンドラインボタンの右端の矢印マークをクリックすると、さまざまな派生ラインを使えます。
またよく使う機能はお気に入りマーク(☆マーク)をつけておくと、お気に入りの機能のみを集めたショートカットバー作成されるので素早く取り出せます。
インジケーターの表示方法
チャート画面上部のツールバーから「インジケーター」をクリックすると、インジケーターを探してチャートに表示できます。
インジケーターも気に入り登録ができるので、よく利用するものはお気に入りに入れておきましょう。
TradingViewが使えるおすすめの証券会社
TradingViewはチャートツールがメインのサービスであり、取引ツールとしての利用に対応している証券会社は限られます。
- みんなのFX
- LIGHT FX
- サクソバンク証券
1つずつ解説していきます。
みんなのFX
名称 | みんなのFX |
通貨ペア数 | 29種類 |
スプレッド | 0.2銭(米ドル/円) 0.4銭(ユーロ/円) 0.5銭(ポンド/円) |
詳細 | 公式サイト |
みんなのFXは国内でTradingViewを取引ツールとして利用できる証券会社です。
みんなのFXは2019年の「みんかぶFX年間ランキング」で総合部門とスプレッド部門第1位という実績を持っています。
ドル円についてはなんと0.2銭です。
スプレッドはFX取引において実質的な手数料となるのでコストを抑えて利益を狙いたい人に非常に最適です。
LIGHT FX
名称 | LIGHT FX |
通貨ペア数 | 29種類 |
スプレッド | 0.2銭(米ドル/円) 0.4銭(ユーロ/円) 0.9銭(ポンド/円) |
スワップポイント | 91円(南アフリカランド/円) 71円(メキシコペソ/円) |
詳細 | 公式サイト |
LIGHT FXは「みんかぶFX年間ランキング」スワップ部門で2年連続第1位の証券会社です。
提供されているスワップポイントは業界最高水準であり、人気の高金利通貨である南アフリカランド/円は100円、メキシコペソ/円は131円とスワップポイントで利益の拡大を狙っている人には最適です。
通貨ペア数も29種類と豊富なのなので、困ることはありません。
口座開設に最短5で分で申し込みが完了するため、FX取引をすぐに始めたい人は是非LIGHT FX公式サイトがよいです。
サクソバンク証券
名称 | サクソバンク証券 |
取扱銘柄 | FX, CFD, 外国株式, 先物, FX・貴金属オプション, 外国株式オプション, ETF/ETN |
銘柄数 | 通貨ペア150種類以上(FX) 株式CFD(9,000銘柄以上, ETF CFD含む) 10,000銘柄以上(外国株式) |
詳細 | 公式サイト |
サクソバンク証券は、デンマークに本社を置くサクソバンクA/Sの日本支社になります。
サクソバンク証券の大きな特徴は銘柄数で、業界最多水準の11,000銘柄以上の外国株式を魅力的な水準の取引手数料で提供しています。
サクソバンク証券では、TradingViewを取引ツールとして利用しFXや株式CFD・外国株式投資ができます。
TradingViewへの接続はサクソバンク証券利用者は無料になっています。
TradingViewの評判・口コミまとめ
今回は多機能なチャートツールTradingViewについて解説しました。
- TradingViewは、あらゆる銘柄を網羅した多機能なチャートツール
- 単にチャートツールとして使えるだけでなく、SNS機能で他のトレーダーから学ぶこともできる
- 無料プランと有料プランがあり、無料プランでは一部機能に制限がある
- まずは有料プラン(pro)でお試しをするのがおすすめ
無料プランも使えますが不便さを感じることもあるかと思いますので、30日間無料の有料プランを使うのがおすすめです。
コメント