「Vechainに投資しようか迷っているんだけど、どんな特徴があるの?将来価格なども教えてほしい」と悩む方も多いでしょう。
VeChainは、分散型ガバナンスとモノのインターネット(IoT)技術を使用して、サプライチェーン管理の主要な問題を解決するエコシステムを構築することを目指しています。
ブロックチェーンという透過的な技術を使用することで、トラストレスな自動化プロセスでコストを削減しながら、特定のサプライチェーンにおける製品の安全性、効率性、および容易な追跡を可能とします。
そして、サプライチェーンの摩擦を減らし、顧客により透明性を与えるのです。VETはそんなVeChain上で使用される仮想通貨です。
本記事では、VeChain(VET)の特徴、価格の推移、今後の価格予想について紹介していきたいと思います。
- 企業のサプライチェーンに透明性や平等性を提供することを目的として設立された
- 中国のブロックチェーン企業BitSEの子会社として立ち上げられ、複数のフローバル企業と提携している
- 2019年ごろまでは動きが鈍かったが、2020年ごろから実用化が進んだことが影響し、大きく乱高下している
- 企業との提携状況や新サービスのリリースなど、実用化が進むことで今後価格は上昇していく予想
Vechainは先日、世界最大手の総合格闘技団体UFCと提携を発表しました。
UFCはVeChainに対して、施設へのアクセスを提供し、イベントの企画やVIP向けの懸賞プロモーションなどの制作も行う予定です。
参考:VeChain、米大手総合格闘技団体「UFC」と提携 (coinpost.jp)
仮想通貨VeChain(VET)とは

通貨名 | VeChain(VET) |
シンボル | VET |
価格 | 約9.56円(2022年6月時点) |
時価総額 | 237,206,659,581.60円(2022年6月時点) |
取引所取り扱い | 国内取引所の取り扱いなし |
公式サイト | https://www.vechain.org/ |
仮想通貨VeChain(VET)とは、世界のビジネス上のサプライチェーンにブロックチェーンで革命を起こすことを目指すプラットフォームであるVeChainのトークンです。
従来のビジネスでの商品の流通等を含むサプライチェーンでは、流通業者と消費者で取得可能な情報が偏っているためにフェイク商品が流通したり、利害関係者が多いための多くのコストがかかることが問題視されていました。
VeChain(VET)はこのような消費者に不利な状況を打開することを目的として設立されました。
ブロックチェーンを使用して不透明性を排除することでより平等な情報の共有を促し、公正な取引を実現しようとしています。
VeChain(VET)の特徴5選
VeChain(VET)はリリース当初から大規模のブロックチェーン企業の子会社であることもあり、多くの顧客を保有しています。
そんなVechainの特徴を解説していきます。
中国最大のブロックチェーン企業の子会社で顧客基盤が強い
VeChain(VET)はルイヴィトンチャイナの元最高情報責任者(CIO)のSunnyLuが2015年に設立したプロジェクトです。
中国最大のブロックチェーン企業の1つであるBitSEの子会社としてスタートしました。
そのため、立ち上げ当初から強い顧客基盤を保有しているプラットフォームです。
大手企業と複数とパートナーシップを結んで実用化が進んでいる
VeChainは、複数のグローバル企業とパートナーシップを構築しています。例えば以下のような企業と提携しています。
- Pwc
- Walmartの中国子会社
- Microsoft
- Norway in a Box
- BMW
- Viseo
- LVMH
- H&M
加えて、中国政府の経済開発区であるGui’anの政府技術パートナーになるなど民間企業だけではなく公的機関との関係性も構築しています。
多くの企業と提携して実用化を図り、VeChainはプロジェクト創業時から強い顧客基盤を確保しています。
Dual-Token システムでチェーンの経済を安定させる
VeChainは二つのトークンを使用してガバナンスや経済安定性を保つDual-Token システムを採用しています。
- VET:取引や決済で使用するのトークン
- VTHO:手数料の支払いなどスマートコントラクレイヤーのトークン
VETは、スマートコントラクトから価値または「スマートマネー」を運ぶために使用されるVeChainトークンです。
VeChainのブロックチェーンで発生する分散型アプリケーションでのトランザクションはVETを使用して運用されます。
VETを使用するときの手数料の支払いにVTHOを使用します。VTHOの獲得方法は、VETの保有量に応じたVeChainからの付与です。
独自のコンセンサスアルゴリズムPoAを採用している
リリース当初VENトークンはイーサリアム ブロックチェーンで機能していましたが、2018年に独自のブロックチェーンに移行し、VeChainThor(VET)ブロックチェーンという名前になりました。
しかし、2018年に新しく構築されVETブロックチェーンの代替として運用されているVeChainThorブロックチェーンは、Proof of Authorityを使用します。
PoAはVETの保有量に応じて取引の承認が行われる仕組みです。
基本的にはトークンの保有量で全投票権に対しての権利の割合が決まっています。
過半数となる100万以上のVETトークンを所有している人は、全体の20%の投票権を保有しています。
また、100万のVETを保持しており、KYCを実施してトークンの正当な保有情報が確認された保有者は、全体の30%の投票権を獲得します。
残り50%の投票権は残りの保有者の間で保有数に従って比例的に分配される仕組みです。
PowからPoAに変えた理由は、Powだと取引量が増えると処理速度が低下し、現在のイーサリアムのような問題が起きてしまいます。
Vechainはそれを解消するため、スケーラビリティ問題を解決できるPoAを取り入れました。
実際にビジネスに組み込まれている
VeChain(VET)は独自のサービスの開発や、複数のグローバル企業と提携することを通して急速に実用化を進めています。
Vechain(VET)のブロックチェーンを活用することでユーザーは商品IDの認証情報の作成やサプライチェーン上での管理を効率的に効果的に実施することが可能です。
すでにVeChain(VET)は決済ネットワークやトレーサビリティ、投票などのビジネスに実用化されているなど、実ビジネスへの組込が圧倒的スピードで進んでいます。
多くの企業と提携しているのでサービスを提供しやすく、安定した顧客も抱えているためビジネスとして安定しやすいでしょう。
VeChain(VET)最新の価格動向
Vechainの最新価格はどうなっているのか見ていきましょう。
2022年6月のVeChain(VET)の価格推移
Vechainは2022年に入ってからはあまり、上昇していません。しかし、これはVechainに限らず仮想通貨市場全体に言えることで、米国の金融政策を受けて米国株が下落し、それに釣られて仮想通貨も下落しています。
2021年9月のVeChain(VET)の価格推移
直近の価格ではありませんが、2021年9月ではVeChain(VET)は大きく乱高下しています。特に9月6日から9日の3日間で価格が約20%下落しました。
その後激しく価格が上下していましたが、9月19日から22日にかけても約20%下落するなど、全体としては下落の傾向にあります。
これは、中国の大規模不動産企業恒大のデフォルトリスクの影響を受けて投資家が資金をアルトコイン業界から引き揚げていることがきっかけとなる可能性があります。
VeChain(VET)の過去の価格推移
VeChain(VET)は2018年のリリースから2021年にかけて、乱高下してきました。
2019年はほぼ無価値
2019年はVeChainは横ばいの傾向となっています。
特に大きなニュースや価格が大きく上昇すると予測されるような材料が少なかったということが原因です。
2020年7月に価格が動き始める
2020年7月ではそれまで価格が横ばいとなっていたところから上昇傾向に転換し、その後もやや上昇の動きを見せています。
2020年6月ごろからグローバル小売企業ウォルマートの中国子会社やコンサルティング企業PWCと提携し、食品のトレーサビリティサービスをリリースしました。
また、7月9日から11日にかけて開催された世界人工知能会議に参加し、注目を集めたためです。
2021年4月~価格が急騰
2020年から価格に動きが見られていたVeChain(VET)ですが、2021年3月の始めから価格が急激に上昇し、4月の中頃に約2000%上昇して0.28ドルになりました。
この急上昇の理由としては2020年4月9日にアメリカに本社を置く顧客管理ツールサービス事業を運営するグローバル企業であるセールスフォースが、VeChain(VET)のサービスの一つである「BaaS(BlockChain as a Service)」を採用・導入したことが理由と考えられます。
また、仮想通貨市場がNFTでバブルが始まったころにVeChainはEnterprise NFT(eNFT)の名称で、独自にNFT向けのエコシステムを構築しサービス提供を開始した背景もあります。
VeChain(VET)の将来価格は?
VeChain(VET)の価格は今後どうなるのでしょうか。
著名人らの将来価格の分析を見ていきましょう。
将来的に1ドルにまで上昇する
仮想通貨の分析を提供するBlockfyreの創設者の一人のサイモン・デディック氏は2020年に当時0.007ドルのVETが14100%上昇し、1ドルになることを予想しています。
2022年現在で最高値は0.26ドルとなっているので、1ドルになるにはまだまだ時間がかかりそうです。
2025年には2ドル、2030年には5ドルに到達する可能性がある
RipplecoinNewsはVeChain(VEN)がVeChain THOR(VET)にブランドを刷新したことや、BMWという世界グローバルモビリティ企業と提携したことなどの実用化の現象を踏まえ、VETが2025年に2ドルに上昇すると予測しています。
また、2030年には企業のビジネスエコシステムへのVeChain(VET)の組込が進み、その環境の改革が順調に進めば価格は5ドルに上昇すると予測しています。
Vechainは大手企業と複数の提携をしているので、今後のサプライチェーン問題がより深刻になればVechainが活用されやすくなり、価格はよい影響をもたらすでしょう。
2026年には0.7ドルに到達する可能性がある
WalletInvestorのテクニカル分析による予測によると、VeChain(VET)は年+ 130.76%上昇し、2026年には0.673ドルに到達する可能性があるとしています。
前者2人に比べるとやや弱気の予想で、現在の価格からそれほど遠くない価格です。
VeChain(VET)は海外取引所で購入できる
VechainのVETは海外取引所で購入できます。
VeChain(VET)の購入手順は次の通りです。
- 国内取引所で仮想通貨を購入する
- 購入した仮想通貨を海外取引所に送金する
- 海外取引所でVeChain(VET)を購入する
1つずつ解説していきます。
1. 国内取引所でビットコインを購入する
まずは国内取引所で仮想通貨を購入します。
国内取引所ではコインチェックの利用がおすすめです。
ホームページやアプリのデザインがシンプルでわかりやすいことから始めて仮想通貨を購入する人でもすぐにスムーズに購入することができます。
購入する仮想通貨は、基本的にどの仮想通貨とも取引できるビットコインがおすすめです。
2. 購入した仮想通貨を海外取引所に送金する
次に購入したビットコインを海外取引所に送金します。
海外取引所によって取り扱っている仮想通貨やペアが異なるため、自分が欲しいと思う仮想通貨やペアを取り扱っている取引所がおすすめです。
- KuCoin
- HitBTC
- Huobi Global
- BitFinex
- BitMax
- Bybit
海外取引所は詐欺のしている取引所もあるので、基本的にはBinanceやBybitなど、世界的に規模が大きい取引所の利用がおすすめです。
※海外取引所は日本の金融庁の認可を受けていないので利用には十分注意してください。
3. 海外取引所でVeChain(VET)を購入する
最後に送金したビットコインでVeChain(VET)を購入します。
これでVeChain(VET) の購入が完了しました。
仮想通貨VeChain(VET)は将来性のあるプロジェクト
仮想通貨VeChain(VET)は企業のサプライチェーンを改革することを目的に立ち上げられた仮想通貨です。
ブロックチェーンという透過的な技術を使用することで、トラストレスな自動化プロセスでコストを削減しながら、特定のサプライチェーンにおける製品の安全性、効率性、および容易な追跡を可能とします。
- 企業のサプライチェーンにブロックチェーンを導入することで透明な取引を実現することを目標に設立
- Dual-Tokenシステムを用い、独自のブロックチェーンを運用している
- 複数のグローバル企業と提携して実用化を進めており、実用化に伴って価格が上下している
- 今後はさらなる実用化が進むことが期待されるために価格が上昇するとの予測が多い
VeChain(VET)は複数の大企業と提携しており、実用化されやすく顧客もすでに抱えているのが強みです。
Powのブロックチェーンに対しても優位性を持てるので、サプライチェーンがより深刻な状況に陥ればVechainの需要は増加して価格上昇に繋がるでしょう。
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